こんにちは、なかちです。
7月のブログでは社員投票賞を頂戴して大層驚きました。読んで下さった方はありがとうございました。
今回は、今月初めて登りに行った山についてご紹介しようと思います。
何かキャッチーな印象にしようと思いタイトルにはこう書きましたが、別に伝助にこのような部活があるわけではないです。
部員はわたし1人です(今回の同行者は時々一緒に登山に行く友人2名です)。
3年前くらいに会社行事で高尾山に行ったことはあるんですけどね。
かく言うわたくしも、特に登山経験が豊富というわけではありません。
登りたい気持ちだけはあるのですが、精々年に1~2回程度…
しかも近年は超メジャーな山にしか行っていません。高尾山、筑波山、富士山、上高地etc…です。どれもとてもいい山ですけども。
そこで今回、やや穴場っぽい山に行ってみることにしました。
その名も…棒ノ嶺。
登山をよくされる方の間では有名なようですが、わたしは最近まで存じませんでした。
なんと、初心者でも沢登りが楽しめる、程良いスペクタクル感のある山とのこと…期待が高まります。
同じ埼玉県内ではありますが、ご存じの通り埼玉県内は横の移動手段が脆弱です。
都内に出るよりも、県内の東西移動の方が面倒だったりするわけです。
越谷市内から電車で飯能までは1時間半以上、渋谷に行くより遠いです。
ちょっとした小旅行気分を味わう…という気持ちで電車に揺られます。
棒ノ嶺へのアクセス
西武池袋線飯能駅からバスで約40分、さわらびの湯下車、運賃は600円です。
登山の起点・終点となっているさわらびの湯は、誰でも気軽に利用できる有料の温泉施設です。
登山の終わりには是非こちらで汗を流して帰りましょう。
湯船は広く露天風呂もあります。
ここからの登山コースは2通りあり、初心者向けの沢登りが出来る白谷沢コースと、険しく本格的な山道である滝の平尾根コースがあります。
沢登りが目的ですので、この日は白谷沢コースを歩いてみることとしました。
出発点にパンフレット等置いてあるだろうと思ったのですが何も無かったので、道の駅の壁に貼ってあった地図を写真に撮ったものだけが頼りです。
出発点のさわらびの湯付近では登山用の杖(なぐりづえ)を無料で借りることが出来ます。
道中かなり険しい地点もありますので、ステッキを持っていない方は借りていくと良いでしょう(勿論、下山後には同じ場所に戻す必要があります)。
名称が妙に不穏ですが、これはおそらくこのあたりの地名が名栗(なぐり)だからではないかと思われます。
決して何かを殴る目的のためではないはずなのですが、この杖の名前が後々起こることの伏線になっているとはこの時まだ誰も知らなかったのだった…。
静かなる穴場、有馬ダム
白谷沢コースの起点は有馬ダムです。
我々関東平野のど真ん中に暮らす者にとっては、ここだけでもそれなりの非日常感を味わうことが出来ます。
いい景色です。
お盆前、猛暑日が続いていた時期でしたが、運良くこの日は案外涼しく、曇っていたので絶好の登山日和でした。
棒ノ嶺登山の醍醐味、初心者にも楽しめる沢登りポイント
ダムからしばらくは、通常の山道が続いています。
高尾山や筑波山のように観光地化されておらず、(初心者的には)最初からかなり険し目の登山道で、ボーッとしていると滑落または正規の登山道を外れてしまいそうな、少し集中力の要る道中です。
写真で見るとものすごく大変そうですが、落ち着いて歩けばそうでもありません。
ワイワイ写真を撮っています。まだ余裕がありそうな雰囲気
数十分ほど歩いたところで、今回最大のお目当てであった沢登りの起点に到着しました。
雨が少なかったせいか、水量はそれほどでもありません。
しかし靴はきちんとした防水のトレッキングシューズを使用することをお勧めします。水に塗れた岩やごつごつとした急坂を歩く必要があるためです。
なぐりづえを持って沢を歩いていると、まるで修験者のような雰囲気が醸し出されます。
滝もあります。調子に乗って杖で滝を触ろうとしている写真が残っていました。まだなんとか元気ですが内心「この山思ったよりキツイ?」と感じ始めている頃です。
それでも沢登り中はとても涼しく、楽しく歩くことが出来ました。
紅葉の時期には沢に色づいた葉が流れ、非常にいい雰囲気になるようです。その時期にも是非行ってみたいのですが混雑しているのだろうなあ…
途中頂上から下りてきた人に声をかけられ、
「山ガールの皆さん、ここのこと何で知ったんですか…? えっ?登山マニアのブログ?困るなあ、有名になっちゃったら……穴場なので、誰にも言わないでネ」
と言われました。
ごめんなさい、ブログに書いて…
執拗に追ってくるブヨ、そしてまさかのあの生物との邂逅が…!
棒ノ嶺はまだあまり観光地化されていないとは言え、看板などはそれなりに整備されています。
真面目なフリしてダジャレを突き付けてくる看板たち
写真には撮っていないのですが、「マムシに注意」という看板がそこかしこに立っていました。
沢登りも終わり、頂上までただただキツイだけの山道を歩いている最中はブヨに襲われたりしていたのでそのことはすっかり忘れていたのですが…
う、うわああああああ!!!!
(上の写真、モロにヘビが写っているためぼかしています。クリックで元写真表示)
なんと、本物のヘビに遭遇してしまいました。
ただし、実際にマムシかどうかというと少し違うかもしれません。
今調べたところ、マムシは縞模様があるようなのですがこれは茶色一色でしたので…細いので子どもかとも思いましたが、正直これ以上画像検索で調べる気力がありません…
「うわあああヘビだあああ」などと驚いていたら、ヘビの方も驚いたのか、登山道の行く手を阻むようにして硬直してしまい、膠着状態に陥ってしまいました。
そこで友人が例のなぐりづえで地面をトントンと殴って 叩いて振動を与えたところ、我に返ったヘビはスルスル…と森の中へ消えて行ったのです。
「これがなぐりづえの効力…」と感謝したことは言うまでもありません。こんな時のためにも、杖は絶対にあったほうがいいのです。
険しすぎる山道、遠すぎる頂上への道
ヘビでかなりのエネルギーを消費した後、頂上直前までのルートは急坂と壊れかけた丸太階段などが続き、健脚の人でないと厳しいレベルの道でした。
運動不足の会社員ばかりが集まったわたしたちのパーティは相当ヘトヘトに見えたのか、すれ違う人々から「が、がんばれ…」などと声をかけられてしまいました。
かろうじて笑っています。
頂上は、同じ埼玉とは思えないほどの絶景でした
ようやくたどり着いた頂上は広場のようになっていて、周りの山々が見渡せるとても気持ちのいい場所でした。
冬に来ればかなり遠くの方まで見渡せるのでは?
人の手の入りまくった山にしかほとんど行ったことのなかったわたしのダメな勘違いなのですが、頂上に自販機くらいあるでしょと思っていたところ何もなく、下山の水分が足りなくなるという失態を犯し、やや危険な状態での下山となりました。
水は1.5~2リットルくらい担いでいきましょう。
何故山に登るのか(まとめ)
普段大した運動もしていないのに何故山にチャレンジするのかと言うと、成功体験を得たいから&頂上で食べるおにぎりが美味しいから、これに尽きます。
今回も登っている最中は「アー…なんでこんなキツイ思いしてまで登ってんだろ…アホか…」などと考えていました。しかし、無事に登り切ってしまえばそんな苦労やぼやきなどはどこかへ行ってしまうのです。
今回のブログは、埼玉にもこんな素敵な山があって日帰りで気軽に行けますよ、ということを越谷近辺の方にも知って頂けたらという思いで綴りました(キツかっただのヘビが出ただの書いていますが…)。
ただ、いくら身近な環境とは言っても山は山なので、事前調査や準備はもっとしっかりして行こう、というのが今回の教訓です。
棒の嶺の沢登りはまるでもののけ姫の世界に迷い込んだようで、非日常感を気軽に味わうことが出来ますので、もしこの記事で興味を持ってくださった方がいらっしゃいましたら是非訪れてみてください。
秋の紅葉シーズンは絶対にもっと素晴らしい!と思います
※メイン画像には言葉のインパクトを重視して「マムシ」と書きましたが、記事中にもある通りわたしが目撃したのはマムシではない可能性が高いです。但しマムシは実際に山中にいるようですので、行かれる場合はくれぐれもご注意ください…