4月も終わりを迎え、地上の気温の上昇にともない水温も徐々に上がり次第に魚の活性が高まる5月からは、
気候的にも釣りが楽しい季節となります。
僕も旅行には必ず釣竿を持っていくほどの釣り愛好家で、
これからの季節は何を釣ろうか、ふと思いふけることもしばしばです。
そんな魚釣りですが、よく「たとえ」として使われることがあります。
釣り逃した魚は大きい・海老でタイを釣る etc…
具体的にはマーケティングの場合、釣りは以下のように例えられています。
- 釣る場所(市場)
- 糸(DMなどのセールスレター)
- 餌(商品)
- 魚(お客さん)
このように釣りに使用する道具、時にはシチュエーションまで例えることもあり、各業種色々なたとえが考えられます。
その中で、今回はSEOについてイメージしやすいよう、釣りに例えてわかりやすく説明をしたいと思います。
・・・とその前に、「そもそもSEOってなに?」と感じている方もおられるかと思いますので、一言で説明をしますと、
”Search Engine Optimization” の略で、「検索エンジン最適化」を意味する言葉です。
検索結果でWebサイトがより多く露出されるために行う一連の取り組みのことを指します。
「……。」正直、これだけの説明をされてもよくわかりませんよね。
今回、記事を見ていただいた方がSEOについて少しでもご理解を深めていただければ幸いです。
まずは釣りについて考えてみる
魚釣りは、魚がいない場所でも水があるところで竿を出せば、誰でも簡単に「釣り」ができます。
そんな手軽にできる釣りですが、実際に狙って釣るとなると『根気よく糸を垂らして待っていれば、そのうちに魚が捕れる』というイメージとは真逆で、
釣れる場所・狙っている魚の特性を調べ、今までの経験と知恵を使って攻略していくスポーツゲームなのです。
良好な釣果を出すには、まずは”獲物の特性”をいかに”把握する”かが必要となってきます。
「メバル釣り」を例に出すと、メバルは夜行性のためほとんどの場合、夜の釣行となりますし、
エリアによってはルアーの色は不思議と〇色でないと釣れないなんて事もあります。
経験を積んでいくと、風向き、潮の満ち引きなどのコンディションから、ある程度の釣れる時間の予想が出来るようになります。
メバルはこんな魚
世界には無数の種類の魚がいる
世界には無数の魚が存在し、コイやフナのように川に行けば誰でも簡単に釣れる魚から、普通の釣りでは釣り上げることが不可能な深海魚まで様々です。
まずは「どこ」で「何を」釣りたいのかを決めることが、釣りを始める第一歩という事になります。
前置きが長くなりましたが、上記で書かせてもらった釣りの本質からSEOに例えて説明をしていきたいと思います。
SEOに必要なものを魚釣りに当てはめてみる
- 魚 ・・・・・・・・・・ユーザー
- 釣る場所 ・・・・・・・市場
- 餌 ・・・・・・・・・・コンテンツ、またはテキスト
- 竿 ・・・・・・・・・・ドメインパワー
- 糸 ・・・・・・・・・・ リンク(導線)
魚 ・・・・・・・・・・・ユーザー
お客様を魚に例えるのは恐縮ですが、、
魚を釣るというのはSEO的にはユーザーをサイトに訪問させる事と考え、大きい魚=たくさんのユーザー訪問数とします。
まずはターゲットとするユーザーをしっかり把握し、知ることによって、どのような習性で何を欲しがるのか、そのためにはどのようなサイトの内容が必要なのかを考えることが出来ます。
本当に”ユーザーにとって必要”なコンテンツなのか、web制作で企画する時は、一番の判断基準としても良いと思います。
釣る場所 ・・・・・・・市場
まず、魚釣りでは大きく、「川」「海」と二つのエリアによって釣る魚が違ってきます。
川で釣りをしているのに、狙っている魚がアジなどの海水魚だったとしたら時間や費用の無駄ですよね。
それと同様にサイト制作では「業種」や「目的」によって、サービスの需要・供給の関係が変わってきます。
例えは求人サイトを運営しているのにサイト内で自社商品の販売をしても、そこには商品が欲しいユーザーがいないのと同じです。狙ったユーザーがどこの市場にいるのか、マッチしているかの確認が必要となります。
餌 ・・・・・・・・・・コンテンツ、またはテキスト
魚の餌は必ず好物と言われるものが存在します。ユーザーにとっての好物とは、「興味のあるもの」であることが多く「興味のあるもの」が多く掲載されている魅力的なコンテンツはユーザーの集客にとって、とても大事な「餌」となります。
コンテンツ内のテキストについて考えてみると「検索結果の出現される可能性が広がる」針がついていない撒き餌のような存在に置き換えることが出来ます。
さらに、検索結果に表示されるタイトルのテキストこそが、針についた餌のイメージでユーザー集客につながる最も大事な部分となります
竿 ・・・・・・・・・・ドメインパワー
細い竿で大きなマグロを釣ることは不可能ですよね。大きな魚を釣る場合は、大きさに比例した分の強度がある竿が必要となります。
同様にSEOに置き換えると、ドメインパワーというものがあります。ドメインパワーはドメインの取得年数が長いほど強くなる傾向がありますが、取得年数は長くても、数年間ほったらかしのホームページではドメインパワーは上がりません。また、サイトのページ数が増えることにより、ドメインパワーが強くなります。しかし、ユーザーに役に立つ記事であること、質の高いコンテンツであることが重要なのです。
サイトの更新頻度を上げ、少しずつでもいいのでコンテンツボリュームを増やしていくことが大切となってきます。
糸 ・・・・・・・・・・ リンク(導線)
魚が針に掛かったら、ダイレクトに魚の力が伝わり、スリリングなやりとりとワクワク感。釣り上げたその瞬間が釣りをしている一番楽しみといえます。
SEOの観点からは直接的な影響は少ないですが、サイト運営をしていく上でサイトに訪問されたからには「お問い合わせ」や「商品の購入」などの目的を達成したいですよね。
お問い合わせや商品の購入までユーザーに行動させるコンバージョンを取るためには「絡んでいないまっすぐな”糸”」に例えられる導線が必要になってきます。
コンバージョンまで、たどり着きにくい複雑な遷移をしますと、ユーザーが目的を達成するまでに離脱してしまう可能性が高くなります。
本来の目的を達成できるように、ユーザーがわかりやすい構造設計が必要となります。
番外編
船・・・・リスティングなどの広告
釣りだとお金をかければ、船で魚のいるところまで連れて行ってくれます。
サイト運営では船は検索結果にダイレクトに表示されるリスティング広告にあたるのかな……。
最後に
冒頭でSEOとは「検索エンジン最適化」と答えましたが、近年の検索エンジンは「ユーザーは何をどういった目的で、何を探しているのかを、自動的に学習&予測する人工知能」を利用しており、一昔前のようにキーワードを詰め込めば上位表示されるという時代は終わりました。
サイト運用で「SEOに効果がある」といわれると魅力的ですが、SEOの本質は検索エンジンに向けての対策ではなく「いかにユーザーと向き合い、工夫するか」であると僕は思います。この「いかにユーザーと向き合い、工夫するか」がとても釣りに似ているなと思い、記事を書いていたのですが、違うものにも当てはめることが出来るかもしれません。
一度、SEOについて考える機会がありましたら、自分の好きなものに例えてイメージを整理してみてはいかがでしょうか?
いつか大物釣りたいな~(この場合、魚の方で)